情報を表現するということ
Information Design
私たちは、様々な場面で情報に受信し、情報を発信しています。テレビで面白いドラマがあれば視聴し、興味のあるセリフやワンシーンについてツイートしたり、友達や同僚と話したりします。雑誌で美味しそうなスイーツが特集されていれば、気になるスイーツを食べに行ったり、撮影してインスタにアップしたりします。仕事や授業でレポートを提出するように求められれば、ネットなどで調べ、自分のテーマに添って文章を書き、図表を作成し、レポートにまとめて提出します。
このように、発信者は様々な情報(DataやInformation)から、企画に合わせてコンテンツ(文章や図表など)を作成し、それらを組み合わせてメディア(チラシやWebなど)として制作したものを受信者に公開しています。この一連の流れが情報を表現するということです。
情報を表現するための3つの力
この科目において情報を表現(=制作)するためには、企画力、表現力、技術力という3つの力が必要です。特に表現力と技術力は、ICTが進んだ現在においては表裏一体となっているため、PC実習をベースにカリキュラムを組み立てています。
- 企画力:誰に何をどうやって伝えるのかを考え計画する力
- 表現力:企画に合わせてコンテンツやメディアを制作する力
- 技術力:制作のためにPC(ソフトウェア)を操作する力
情報表現の歴史
技術と表現の進歩
私たちは、有史以前から様々な方法で情報を表現してきました。声や音、仕草、表情、絵、文字、狼煙、手紙、書籍、アニメーション、映像など、非常に多くの事例をあげることができます。近年では、インターネットとスマートフォンの普及により、誰もが様々な方法で情報を表現しています。ここでは、その一例を見ていきます。
情報を伝える主なメディアの特徴
レポート、チラシ、ムービーと他のメディアの比較
実習では、レポート、チラシ、ムービーを制作しますが、情報を伝えるメディアは、他にも色々あります。以下にその特徴をまとめ比較しました。
実習のコツ
ソフトウェアの特徴を知る
Wordは何ページにも渡る論文やレポートの作成に向いていて、Excelは表計算やグラフの作成に向いています。PowerPointは図解を用いたり動きをつけたりするプレゼン資料の作成に向いています。
しかし、それぞれのソフトウェアが高性能になるに連れて機能がシームレスに使えるようになり、ちょっとした内容であれば、各ソフトウェアで作成(例:Wordで図表を作成)した方が、ソフトウェアを切り替える手間が省けます。ただ、各ソフトウェアの特徴的な機能を用いた方が、より高度な作成を行いやすくなっています。
ムービーメーカーは、授業では主に動画に音や音楽を入れるのに使います。
- タイトル→見出し→本文→補足する説明
- メインで使う画像→説明で使う画像→補足で使う画像
- 一番重要な内容→特徴的な内容→個別の詳しい内容
何かを制作する際には、企画が重要です。企画が曖昧だと、制作途中で他の企画の方が良いと思えたり、内容を何度も変更したりすることになり、余計な手間や時間が増えます。
企画を立てることが初めてという学生もいるので、企画工程でダメ出しされることもありますが、試行錯誤しながらしっかりとした企画を立てられれば、制作工程はスムーズに進みます。
写真やイラスト、動画、音や音楽などの素材を制作するには、センスや専門的なテクニックが必要となることもあり、慣れていない人が準備をするのは大変です。このような場合は、以下のようなインターネット上で無料提供されているロイヤリティフリーの素材(いわゆるフリー素材)を活用して課題の作品を制作しましょう。
また、大学の授業は教育目的に行うため、一般的な写真や音楽といった素材(権利が発生している素材)を使用して作品を制作することも可能です。
ただし、権利が発生している素材を使って制作した作品をブログやSNSなどでインターネット上に公開したり、プリントしたものやデータをコピーしたCD-ROMなどを広く配布すると法律違反になります。
フリー素材の詳細は、ダウンロードのページを確認してください。