企画の概要

普段の生活で企画を行なっている

企画を立てるというと少し物々しい感じがしますが、皆さんは普段の生活の中で意識しないでも行なっています。例えば、映画を観に行きたい時、その内容によって、いつ誰と行こうかなとか、映画を観た後にどこに行こうかなとか考えます。
他にも、テーマパークに遊びに行く、買い物をする、晩御飯を作る、学校祭を開催する、レポートを書く、テストを受けるなど、何かを行う際にいきなり実行するのではなく、まず「どうしようかな?」と計画を考えてから行動します。
このように、物事を実行するために、内容を考え計画を立てることを企画を立てる、書類として表すには企画書を書くと言います。
その際にベースとなるのが5W1Hです。ただ、慣れていないとどのように考えて良いのかわからないと思いますので、課題のための簡単な企画書のテンプレートを用意しました。以下の企画書の書き方を参考にしてください。

課題としての企画の書き方

クライアントとターゲット

課題の企画書は、企画のポイントとなる5W1Hをベースに以下の3つの内容で検討します。中でも企画概要のクライアントとターゲットを明確にすると、より具体的な企画を考えることができます。

  1. 企画のベースとなる「企画概要」
  2. 具体的なコンテンツを考える「構成」と「原稿」
  3. メディアのイメージを考える「ラフスケッチ(チラシ)」あるいは「絵コンテ(ムービー)」

チラシ企画書の例

動画企画書の例

企画概要

  • テーマ:制作したいチラシあるいは動画のテーマを記入します。
  • 目的:チラシあるいは動画の目的を選択肢の中から選びます。その他を選ぶ場合は、目的を具体的に記入します。
  • 内容:どういったチラシあるいは動画を制作したいのか、内容を簡単に記入します。具体的な内容は、コンテンツを考える欄に記入します。
  • クライアント:チラシあるいは動画の想定する依頼者を記入します。取扱商品、客層、売上、業種など、クライアントが想像できるように記入すると具体的な企画を検討できます。
  • ターゲット:チラシあるいは動画を誰に見てもらいたいのかを記入します。年代、性別、職業、収入、家族構成など、ターゲットが想像できるように記入すると具体的な企画を検討できます。
  • 配布・公開の時期と方法:ターゲットに向けて、いつ頃から、どこで、どのように、チラシあるいは動画を配布あるいは公開するのかを記入します。特に季節感のある内容であれば、配布時期・公開時期が重要になります。
  • 全体イメージ:どのようなイメージ(色合いや雰囲気、見た目など)で、チラシあるいは動画を制作するのかを記入します。
 

「構成」と「原稿」

構成には、チラシあるいは動画を構成する内容を掲載する順番に記入します。書籍の目次をイメージするとわかりやすいかもしれません。目次を読めば、書籍の概要がわかるようにします。他にも、例えば使いたい写真のイメージが明確な場合には、写真のキーワードなどを記入しておくと、制作物のイメージを具体化します。
また、原稿には、構成をもとにチラシあるいは動画で使用するテキストを記入します。チラシは掲載する内容順に、動画は表示順にテキストを記入することで、具体的な制作物のイメージが固まってきます。

ラフスケッチ(チラシ)あるいは絵コンテ(動画)

文字で考えてきた、つまり、頭の中で考えたイメージを、チラシあるいは動画を制作する前にラフスケッチあるいは絵コンテとして目で見てわかるように書き出します。ここの作業を疎かにすると、チラシあるいは動画の最終形のイメージが定まらず、ソフトウェアを用いて制作する際にレイアウトで迷い、何度もやり直し余計な時間がかかっているケースが多くみられます。面倒かもしれませんが、何パターンも書いてイメージを明確にしてから、ソフトウェアを用いて制作するとスムーズに制作することができます。

チラシの構成

情報表現力1〈自由課題〉

チラシを企画する際は、表面と裏面、掲載する情報の順序を考慮して構成を考えます。表面には大枠を捉えられる情報や重要度の高い情報などを掲載し、裏面には具体的な情報や詳しい情報などを掲載するように構成を考えて、レイアウトするように構成を考えましょう。

チラシの情報を見る順序の例

動画の構成

情報表現力2〈自由課題〉

動画を企画する際は、オープニングからエンディングまでの時間の流れとシーン毎の画面を考慮して構成を考えます。時間の流れは、ストーリーとして捉えることができます。映画では三幕構成、能や歌舞伎では序破急といった3部でストーリーが構成されることが多いので、課題は60秒という短い動画ですが序破急という3部構成でストーリーを考えましょう。
シーン毎の画面は、チラシのレイアウトに近いかもしれません。特に課題では写真やイラストなどを用いたフォトムービー的な動画が多いので、チラシのように画面のレイアウトを考えることができます。

動画の情報を見る順序の例